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『チベットの先生』ケツンサンポ・リンポチェの自伝

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今日、『チベットの先生』を購入しました。

私の根本ラマ(最も大切な師)・ケツンサンポ・リンポチェの自伝です。

昨年(平成27年)に出版されたのに今まで手に取らなかったのは、

何度も読み返した『知恵の遥かな頂』を文庫化しただけかと思っていたからです。

しかし、読んだ方から、序文が付け足されたことと、

文章が少し変更されてる箇所もあるというようなことを

聞きましたので購入してみました。

この本の最初の文章である「はじめに」に、

いきなり、

ケツンサンポ・リンポチェのお人柄を見事に表現したすばらしい一段落がありました。

「ケツン先生は

チベット世界のエリートであるトゥルク(活仏)ではない。

普通の人間が、

たゆまぬ精進をつうじて、

自分に与えられた可能性のすべてを尽くして、

知恵の頂きに近づいた、

そういう人間の一人である。

その普通さに、私は強く引きつけられた。

先生が学んでこられたことも、

きびしい修行をつうじて体験されたことも、

どれひとつとっても類例なく非凡なものである。

しかし、先生はその非凡な知識や体験を

すこしも人に誇ることをせず、

むしろその非凡さを誰にも気づかれないように

謙虚に生きようとされた」

まさに、ケツンサンポ・リンポチェのお人柄です。

この本は生涯にわたり

何度も読み返すべき本であると思います。

一人でも多くの方に読んでいただきたい一冊です。

 

『チベットの先生』中沢新一 (角川ソフィア文庫)

 

 

 

 

※ この記事は2016.7.1に書かれました

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