盂蘭盆会(うらぼんえ)の典拠(てんきょ)とされる『盂蘭盆経(うらぼんきょう)』は敦煌菩薩(とんこうぼさつ)とも月氏菩薩(げっしぼさつ)とも尊称(そんしょう)された竺法護(じくほうご 239年 - 316年)の訳です。敦煌は地名、月氏は敦煌を含む東アジアから中央アジアにいた遊牧民の氏族(しぞく)です。 竺法護は敦煌で生まれ、8歳で出家し、竺高座(じくこうざ)について学んだので「竺」姓を名乗るようになりました。そのころの中国に伝えられていた大乗経典は数少なかったので、竺法護は師とともに大乗経典を求めて西域三十 ...