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『無畏三蔵禅要』6 観智密要禅定法門 大乗妙旨 三昧耶戒真言 発菩提心真言

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『無畏三蔵禅要』5のつづき

次に観智密要禅定法門大乗妙旨を授くべし。
夫れ法を授けんと欲はんものは、此の法は深奥にして信するもの甚だ希れなり、衆に対すべからず、機を量って密かに授けよ。
仍て須らく先づ為めに種々の方便を説て、聖教を会通して堅信を生せしめて疑網を決除すべし、然して開暁すべし。
輸波伽羅三蔵の曰く、衆生の根機不同なり、大聖の説教亦復た一にあらず。

輸波伽羅(しゅばから)=Śubhakarasiṃha(シュバカラシンハ)=善無畏

一法を偏執して互ひに相是非すべからず。
尚人天の報を得ず、況や無上道をや。
或は単に布施を行して成仏を得るあり。或は唯戒を修して亦作仏を得るあり。
忍・進・禅・慧乃至八萬四千塵沙の法門、一一の門より入りて悉く成仏を得、今は且らく金剛頂経に依りて一の方便を設く。
斯の修行を作さば乃ち成仏に至らん、若し此の説を聞かば、当さに自ら意を浄ふして寂然として安住すべし。

 

是に於て三蔵、衆曾の中に居して、坐を起たずして寂然として動かず、禅定に入るが如くして可経(ふること)良久ふして、方に定より起つて遍ね四衆を観じたまふ。
四衆掌を合せ頭を扣て珍重すると再三なるのみ。
三蔵久ふして乃ち発言して曰く、前に菩薩の浄戒を受くと雖も、今須らく重ねて諸仏内証の無漏清浄法戒を受くべし、方に禅門に入るべし、禅門に入り巳て、要らず須らくこの陀羅尼を誦すべし。
陀羅尼とは究竟し至極して諸仏に同じ、法に乗して一切智海に悟入す、是を真法戒と名く。

此の法秘密にして輙(たやす)く聞かしめざれ、若し聞かんと欲はんものには、先づ一の陀羅尼を授けて曰く。
唵三昧耶薩怛鑁(おんさんまやさとばん)
この陀羅尼三遍を誦せしめて、即ち戒及び余の秘法を開かしめ、亦た能く一切菩薩清浄律儀を具足す、諸大功徳具さに説くべからず。

叉発心の為めに復た一の陀羅尼を授けて曰く。
唵冒地喞多母怛波娜野弭(おんぼうじしったぼだはだやみ)
この陀羅尼復た三遍を誦せしめよ、即ち菩提心を発し、乃ち成仏に至るまで、堅固不退なり。

又証入の為に復た一の陀羅尼を授けて曰く。
唵喞多鉢囉底吠曇迦嚕迷(おんしったはらちべいだんきゃろめい)
この陀羅尼復三遍を誦せしめよ、即ち一切甚深の戒蔵を得。
及び一切種智を具して、速かに無上菩提を證して、一切の諸仏同声にして供説す。

又菩薩の行位に入らんか為めに、復た一の陀羅尼を授けて曰く。
唵嚩曰羅満吒藍鉢囉避捨迷(おんばざらまんだらんはらべいしゃめい)
此の陀羅尼、若し三遍を誦すれば、即ち一切灌頂曼荼羅位を証す、諸の秘密に於て聴くに障疑なし。
既に菩薩の灌頂の位に入れば、禪門を受くるに堪へたり。
巳上無漏の真法戒を授け竟んぬ。

又先づ行人を擁護せんために一陀羅尼を授けて曰く。
唵戍駄戍駄(おんしゅだしゅだ)
先づ十萬遍を誦すれば一切の障を除く。三業清浄にして罪垢消滅し魔邪嬈(なやま)さず。
浄白の素の染色を受け易きが如く、行人も亦た爾かなり。
罪障滅し巳つて速かに三昧を証す。

 

『無畏三蔵禅要』7につづく

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