『無畏三蔵禅要』4 羯磨門 結戒門 修四摂門

仏教・瞑想

はじめての方は『無畏三蔵禅要』1からどうぞ

『無畏三蔵禅要』3のつづき

第八羯磨門。

諸仏子諦(あきら)かに聴け、今汝等が爲めに羯磨して戒を授けん、正しく是れ得戒の時なり。
至心に諦かに羯磨の文を聴け。
十方三世の一切の諸仏諸大菩薩、慈悲憶念したまへ。
此の諸仏子、今日より始めて、乃ち当さに菩提道場に坐するに至るまで、過去現在未来の一切の諸仏菩薩の浄
戒を受学すべし。
謂ゆる摂津儀戒、摂善法戒、饒益有情戒なり。
此の三の浄戒具足して受持すべし。
(是の如くすること三たびに至る)
至心に頂禮したてまつる。

 

第九結戒門。

諸仏子等、始めて今日より乃至当さに無上菩提を証せんまでに、当さに具足して諸仏菩薩の浄戒を受くべし。
今浄戒を受け竟んぬ。
是の事是の如く待すべし。
(是如くすること三たびに至る)
至心に頂礼したてまつる。

 

第十修四摂門。

諸仏子等、上の如く巳に菩提心を発し、菩薩戒を具し巳んぬ。
然も四摂法及び、十重戒を修すべし、虧犯すべからず。
その四摂とは謂ゆる布施・愛語・利行・同事なり。
無始の慳貪を調伏し、及び衆生を饒益せんと欲ふが為めの故に布施を行すべし、無始の瞋恚憍慢の煩悩を調伏し、及び衆生を利益せんと欲ふが爲めの故に愛語を行ふべし、衆生を饒益し、及び本願を満せんと欲ふが爲めの故に利行を修すべし。
大善知識に親近し、及び善心をして間断なからしめんと欲ふが爲めの故に同事を行すべし。
(是の如く四法はこれ修行処なり)

ここまで授戒について述べられてきましたが、いよいよ次の第十一で禅要についても少し述べられます。

『無畏三蔵禅要』5につづく

 

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