神道・神仏習合 諸神本懐集

『諸神本懐集』12 文殊菩薩・地蔵菩薩・龍樹菩薩と阿弥陀如来

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『諸神本懐集』11のつづき

文殊菩薩

文殊は、極楽の一聖として如来の化儀をたすけ、弥陀経の同聞衆につらなりては、一会の上首たり。

なかんづくに、法照禅師、清涼山の大聖竹林寺にまふでて、未来の衆生はいづれの行によりてか、生死をはなるべきとまふされければ、弥陀の名号をとなへてやむことなかれと、こたえたまひけり。

一心に帰依せんひと、もはらかのおしへにかなふべきものなり。

“法照禅師”=8世紀頃、唐代の念仏行者で、また浄土五祖の第三祖・善導大師(613-681)の転生者とされ後善導とも称されました。

また、五会念仏(ごえねんぶつ)をひろめたので五会法師とも称されました。

清涼山は文殊菩薩の浄土であり、中国の五台山が清涼山であると古くから伝えられています。

かつては、チベットからも多くの巡礼者がありました。

 

地蔵菩薩

 地蔵菩薩は、地蔵・法蔵、同体異名なり。地蔵と弥陀と、もとより同体なるがゆへに、弥陀の名号をとなへば、かの御こころにかなはんこと、うたがひなし。

地蔵菩薩と阿弥陀如来の同体異名説です。

 

龍樹菩薩

龍樹菩薩は、往生の授記をかうぶりて、われもねがひ、ひとおもおしへたまふ。

惣じて、智度論・十住毘娑沙論等のなかに、処々に西方をすすめ、ことに十二礼をつくりて、ひとへに弥陀を頂礼したまふ。

これによりて、浄土の高祖につらなり、念仏の祖師とあがめられたまへり。

いまはまた、まさしく極楽の聖衆なり。弥陀を念ぜば、随喜さだめてはなはだしかるべし。

龍樹菩薩の名は、サンスクリット語で「ナーガールジュナ」で龍樹とも龍猛とも訳されます。

中観派の祖であり、八宗の祖と呼ばれる大乗仏教共通の祖師です。

一説によれば、釈尊入滅のとき、大乗経典は阿難尊者などに託され、数か所に埋蔵されましたが、そのうち、南天竺の龍宮に隠された経典は龍樹菩薩が地上に持ち帰ったと伝えられています。

 

 

 

 

 

 

 

※【本文】は、日本思想大系〈19〉中世神道論によりましたが、読みやすさを考慮し、カタカナをひらがなに改めました。

『諸神本懐集』13につづく

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