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『坐禅三昧経』24のつづき
是くの如く心に過去仏を想見するに、初めて降神(ごうしん)せる時、天地を震動せしめ、三十二相の大人の相有り。
一つには、足下安平(あんびょう)にして立てり。
二つには、足下に千輻(せんぷく)の輪あり。
三つには、指、長くして好(よ)し。
四つには、足跟(そっこん)広し。
五つには、手足の指、合して縵網(まんもう)あり。
六つには、足趺(そくふ)、高く平らかにして好し。
七つには伊尼延鹿(いにえんろく)の【足+専】(こむら)なり。
八つには、平住(びょうじゅう)する手、膝を過ぐ。
九つには、陰馬蔵相(おんめぞうそう)なり。
十には、尼俱廬陀身(にぐるだしん)なり。
十一には、一一の孔に一一の毛、生ず。
十二には、毛の生じ、上に向かいて右に旋(めぐ)る。
十三には、身の色、上金(じょうこん)に勝れり。
十四には、身の面(おもて)に光ること一丈なり。
十五には皮、薄くして好し。
十六には、七処、満てり。
十七には、両の腋下、平らかにして好し。
十八には、上身、師子の如し。
十九には、身、大にして好く、端直なり。
二十には、肩、円くして好し。
二十一には、四十の歯あり。
二十二には、歯、白くして斉(ひと)しく、密にして等しく、根、探し。
二十三には、四牙、白くして大なり。
二十四には、頬、方(ほう)にして師子の如し。
二十五には、味中に上味を得。
二十六には、舌、大いに広く長くして、薄し。
二十七には、梵音、深遠なり。
二十八には、迦蘭頻伽(からんびんが)の声なり。
二十九には、眼、紺青色(こんじょうしき)なり。
三十には、眼睫(げんしょう)、牛王(ごおう)の如し。
三十一には、頂髪に肉骨成(じょう)ず。
三十二には、眉間の白毛、長くして好く、右に旋る。
『坐禅三昧経』26につづく