『Wikipedia』によれば、
古史古伝(こしこでん)とは、日本の古代史で主要資料とされている「記紀(『古事記』と『日本書紀』)」などの史料とは著しく異なる内容歴史を伝える文献を一括して指す名称。種類が多い。また超古代文献・超古代文書ともいう。なお、古史古伝は今のところ、いずれも学界の主流からは偽書とみなされている。
とされています。
しかし、古史古伝の中には『先代旧事本紀』のように、記紀が伝えていない物部氏の伝承、神名、神武天皇の長男の神八井耳命の後裔のことなども伝え、物部氏の偽書とされながらも研究資料としては比較的重要視されているものもあります。
私個人としては、学会から偽書扱いされている古史古伝の類であっても、『先代旧事本紀』のように、中世以前に成立したものであれば、史料価値は十分にあると考えています。
たとえば、中世、邪教とされ断絶された真言立川流の影響が未だに真言密教の諸流派に残っているように、また、現代では偽経とされる『仏説盂蘭盆経』を所依として盂蘭盆会が修されるように、偽書や偽経とされる書物の中には現代に至るまでその影響を遺しているものが少なくないからです。
しかし、江戸時代に編纂されたはずなのに“モンゴロイド”や“ムー大陸”という言葉が出てきたり(『東日流外三群誌(つがるそとさんぐんし)』)、雄略天皇の御代に編纂されたはずなのに“ボストン”や“サンフランシスコ”という地名が記されていると(『竹内文書』)、途端に興味が失せてしまいます。
このブログでは、古史古伝に分類され、偽書とされる文書であっても、個人的に興味深いと思えるものは取り上げていきます。
現時点では、『先代旧事本紀』、『宮下文書』、『秀真伝(ほつまつたえ)』、『上記(うえつふみ)』あたりを考えてます。
古史古伝について、大まかな概要を一通り知りたいなら「古史古伝」と「偽書」の謎を読むがおすすめです。
この記事に書いた内容は大体この本に出てきますし、古史古伝それぞれのあらすじも興味深い部分を抜き出して紹介されてます。