大室山浅間神社 磐長姫命(イワナガヒメ) 木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメ) 五智如来地蔵尊

神仏

大室山(おおむろやま)に行って参りました。
静岡県伊東市の標高580mの小さな御山です。
毎年、山焼きされますので、木は生えておらず、山肌がやわらかな草で覆われています。
山焼きは七百年以上前から続けられているそうです。

 

 

麓の大きな鳥居の向こう側に、おみやげ物屋さんやうどん屋さんなどとリフト乗り場があります。

 

 

リフトに乗って6分ほどで山頂です。

山頂は、富士山のように火口の周りを歩く「御鉢巡り」の参道が整備されています。

大室山・御鉢巡りの参道

五智如来地蔵尊

参道に五体の石仏が祀られています。

説明書きによれば、「五智如来地蔵尊(ごちにょらいじぞうそん)」とあります。

説明書きには、次のようにあります。

五智如来地蔵尊(ごちにょらいじぞうそん)
この五智如来地蔵尊は、寛文の初め頃(一六六三年)相州岩村(神奈川県足柄下郡)の網元 朝倉清兵衛の娘がわずか九歳で身ごもり、その安産を大室山浅間神社に祈願したところ、無事安産したので「おはたし」と称してお礼に真鶴石で五智如来蔵を作らせ、船で城ケ崎の富戸港に運び、富戸の強力兄弟が、一体を三回に分けて背負い、計十五回で現在地に安置されたと伝えられています。
昔から願い事を「かなえて」下さる優しい心の神様として、伊豆、相模附近の方々の信仰が深く、特に安産と縁結びの神様として参詣が多い。

※ 文中の“五智如来蔵”は「五智如来像」の間違いかと思われますが、記載通りに記しました。

もちろん本来、五智如来と地蔵尊は別尊です。
印相を見ると五智如来ではありませんし、地蔵尊ともちがいます。
仏様が五体だから五智如来にしようということでしょうか。
また、石仏=お地蔵さんということなのでしょう。
説明書きの最後、いきなり敬語ではなくなりますが、そんな適当さも込みこみで、五体の石仏は青い空と鮮やかな緑で、やわらかい空気に包まれていました。

大室山の火口

山全体が御神体であり聖地なのですが、特に、火口は聖域だと思われます。
しかし現在、なぜかアーチェリー場になっていました。
鳥居は浅間神社の鳥居です。

御鉢巡り参道から見た浅間神社

火口側の中腹あたりに浅間神社が見えます。

参道から階段を下りて行き、すこし歩くとまた階段を上るようになっています。

大室山浅間神社

小さな御社です。

説明書きに次のようにあります。

大室山浅間神社(おおむろやませんげんじんじゃ)
●この神社の祭神は、磐長姫命(いわながひめのみこと)であり、安産と縁結びの神様です。
●承応3年(1654年)松平伊豆守によって建立されました。
●毎年7月8日に祭典が行なわれ、前夜は大勢の男たちがお籠(こも)りします。

浅間神社の主祭神は通常、木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメ)ですが、大室山浅間神社の御祭神は木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメ)の姉神の磐長姫(イワナガヒメ)です。

帰りはまたリフトで降りました。

暑かったですが、とても気持ちの良い御山でした。

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