ヒンドゥー教における最高神とは、
ブラフマー(梵天)、
ビシュヌ(那羅延天)
シヴァ(大自在天)の三神です。
![](https://adibuddha.site/wp-content/uploads/2019/06/trimuaa-300x228.jpg)
左からブラフマー・ビシュヌ・シヴァ
これらの三神は
トリムルティー(三神一体)であり、
本質的に同一であり、
いずれの神も
ヒンドゥー教の最高神です。
本質的に同一ということは
三神は同じものの異なる働き、
それは同じものの
異なる顔という解釈もできます。
ですから、
一つの体に
シヴァ、ビシュヌ、ブラフマーの
三面がついた
ダッタトレーヤという三位一体を
端的にしめす尊格があります。
![](https://adibuddha.site/wp-content/uploads/2019/06/Dattatre-1-300x258.jpg)
ダッタトレーヤ
この宇宙は
ブラフマーが創造し、
ビシュヌが維持し、
ビシュヌが維持しきれなくなった時
シヴァが破壊し尽くし、再生します。
梵天については
をご覧ください。
![](https://adibuddha.site/wp-content/uploads/2019/06/vishnnnn-300x219.jpg)
ビシュヌ
ビシュヌ神はいろいろな姿をとって
この世に出現します。
ビシュヌ神のアヴァターラ(化身)
の中でも
ダシャーヴァターラが
特に重要視されます。
ダシャーヴァターラとは次の十大化身です。
1、魚
2、亀
3、猪
4、ナラシンハ
5、小人
6、パラシュ・ラーマ
7、ラーマ
8、クリシュナ
9、仏陀
10、カルキ
![](https://adibuddha.site/wp-content/uploads/2019/06/Dashavmmatara-219x300.jpg)
ダシャーヴァターラ
ビシュヌ神の10番目の化身カルキは
この濁世(カリユガ)の終わりに降臨し、
悪人を一掃すると言われます。
カルキは、
この世界を破壊しつくし、
再生するシヴァと同一視されることもあります。
ヒンドゥー教には
膨大な数の神々がおられますが、
多くはビシュヌの化身か、
シヴァの子として取り入れられ、
女神は、
妻や娘などとして
何らかの形でシヴァ神かビシュヌ神に
関係する形で位置付けられています。
観音経には、
衆生の求めにしたがい、
観音菩薩が33の姿をとって
降臨されることが記されています。
観音菩薩の33身の中に
梵王身(ブラフマー神の姿)と
大自在天身(シヴァ神の姿)が
含まれていますが、
なぜかビシュヌ神は含まれていません。
ビシュヌ神が含まれていないのに
ビシュヌ神の乗り物であるガルーダ(迦樓羅)が
含まれていることは、
ビシュヌ神の9番目の化身が釈迦如来であることと
関係があるのかもしれません。
![](https://adibuddha.site/wp-content/uploads/2019/06/VishnuGaruda-300x264.jpg)
ガルーダに乗るビシュヌ。ガルーダは通常は猛禽類の姿で描かれることが多いのですが、このガルーダは興福寺の迦楼羅天と少し似てますね。
![](https://adibuddha.site/wp-content/uploads/2019/06/迦楼羅-245x300.jpg)
興福寺の迦楼羅天