大角 真照

先代旧事本紀

『先代旧事本紀』巻第三・天神本紀「饒速日尊(ニギハヤヒ)誕生から神去まで」<現代語訳・読み下し文・解説>まとめ

『先代旧事本紀』巻第三は、記紀(『日本書紀』と『古事記』)が伝えていない饒速日尊(ニギハヤヒ)の降臨が記された巻です。この記事では、『先代旧事本紀』巻第三の冒頭から饒速日尊(ニギハヤヒ)が埋葬されるまでを記載しています。この記事の読み下し文...
先代旧事本紀

『先代旧事本紀』概要

『先代旧事本紀』は「せんだいくじほんぎ」、または「さきのよのふることのもとつふみ」と読み、「旧事本紀(くじほんぎ)」や「旧事紀(くじき)」とも呼ばれます。全十巻から成り、天地開闢から推古天皇までの史書です。『先代旧事本紀』の「序」によれば、...
先代旧事本紀

『先代旧事本紀』と『古事記』の序文偽書説とその価値

『先代旧事本紀』『先代旧事本紀(せんだいくじほんぎ or さきのよのふることのもとつふみ)』は、中世までは、『日本書紀』についで『古事記』よりも重要視されてました。現在は、偽書とされていますが、偽書とされる理由の一つが序文にあります。『先代...
古史古伝

古史古伝と偽書

『Wikipedia』によれば、古史古伝(こしこでん)とは、日本の古代史で主要資料とされている「記紀(『古事記』と『日本書紀』)」などの史料とは著しく異なる内容歴史を伝える文献を一括して指す名称。種類が多い。また超古代文献・超古代文書ともい...
仏教・瞑想

明恵上人がすごい! 明恵上人の生涯1 誕生~文覚上人~人柄

明恵(みょうえ)上人(1173-1232)は、華厳宗中興の祖。法諱は高弁(こうべん)。栂尾(とがのお)上人。誕生明恵上人の父は平家の武士でした。良い子が欲しいと京都嵐山の法輪寺に祈願されました。すると夢に一人の童子があらわれ、「汝が請う所の...
仏教・瞑想

『阿字観』栂尾上人記 読み下し文 明恵上人の阿字観

栂尾上人=明恵上人阿字観 栂尾上人記夫れ菩提心と者即ち阿字観也。阿字観と者本不生の理也。本不生の理と者即ち諸佛の心地也。諸仏の心地と者一切衆生之色心の實相也。色心の實相と者我が一念の心也。一念の心と者不随は悪に善に着せざるの心也。方寸の胸中...
仏教・瞑想

ヒンドゥー教の三大神を生み出した観音菩薩

「『観音経』の三十三身とアヴァターラ」で記したように、ヒンドゥー教では、この宇宙はブラフマー(梵天)により創造され、ビシュヌ(那羅延天)が維持し、ビシュヌが維持しきれなくなった時シヴァが破壊し尽くし、再生すると説かれます。これを時間に置き換...
仏教・瞑想

『観音経』の三十三身とアヴァターラ ヒンドゥー教の三大神 シヴァ ビシュヌ ブラフマー

ヒンドゥー教における最高神とは、ブラフマー(梵天)、ビシュヌ(那羅延天)シヴァ(大自在天)の三神です。これらの三神はトリムルティー(三神一体)であり、本質的に同一であり、いずれの神もヒンドゥー教の最高神です。本質的に同一ということは三神は同...
仏教・瞑想

創造神だと誤解された梵天

この大宇宙は何らかの人格を持った存在によって意図的に作られたものではありません。宇宙それ自身の潜勢力によって形成されたのです。その潜勢力のことを仏教用語で業=カルマといいます。ではなぜヒンドゥー教では、梵天が世界を創ったことになっているので...
仏教・瞑想

瞑想によって体験される梵天の境地

ヒンドゥー教では、梵天が世界を創造したとされてます。また、世界を作り上げた梵天はこの宇宙の根本原質であるといいます。その根本原質を「ブラフマン(梵)」といい、また、個々の本質を「アートマン(我)」といいます。アートマンは本来、ブラフマンと同...
神仏

神神習合=神仏習合の成立基盤 日本人の和のこころ

『神と仏の出逢う国 』(角川選書)の中で著者の鎌田東二氏は「神仏習合」が成立してくる基盤として「神神習合」があったこの神々自体が習合するという文化基盤の上に「神仏習合」という、日本列島における神々と仏菩薩の出会いと相互関係性が作り上げられて...
仏教・瞑想

真言密教の血脈と三身説 法身普賢 金剛薩埵

この記事は、真言密教の血脈のうち、大日如来から龍猛菩薩までの相承を三身説で説明することと、チベット仏教ニンマ派のゾクチェンの血脈にも少しだけ触れてます。真言密教は真言教主・大日如来から始まり、第二祖・金剛薩埵、第三祖・龍猛菩薩へと伝えられま...
真言宗

大黒天と血を好む神と金剛薩埵による浄化

大黒天も、仏教とともにインドからやって来られました。大黒天はインドの言葉で「マハーカーラ(大いなる暗黒)」「摩訶迦羅天(まかきゃらてん)」と音写します。日本の大黒天は満面の笑顔で福々しいですが、胎蔵界曼荼羅の大黒天のように本来は非常に禍々し...
仏教・瞑想

『即身成仏義』 『観智軌』を『金剛頂経』といえるのか?

弘法大師・空海の『即身成仏義』は多くの経典に三劫成仏が説かれているのに即身成仏を主張する論拠は何か?という問いかけから始まる。その問いに対し、大師は「二経一論八箇の証文」を挙げる。「二経」とは『金剛頂経』と『大日経』であり、一論とは『菩提心...
Thailand

タイの洪水 雨安居

※ この記事は2011.10.31に書かれましたタイでは雨安居といって雨季の間、僧侶は寺にこもる。例年だと雨安後が明けると雨季も明ける。今年は、十月十二日に安居が明けたのだが、まだ、雨は降り続いている。数百の寺が水没し、現地におられる日本の...
日本

夏の神様 坂東三十三観音巡礼

昨日は先達で阪東三十三観音霊場の29番「海上山 千葉寺」,31番「大悲山 笠森寺(笠森観音)」,32番「音羽山 清水寺(清水観音)」に行って参りました。今回、「夏の神様」をはじめて見つけました。このコースは五回くらい同行させていただいており...
日本

鎌倉のロンポー・トー

先日、鎌倉に行ってきました。何度、拝しても青空を背にされる大仏さまは壮観です。今回、大仏さまの後ろの塀の後ろに行ってみました。そこの灯篭の中を覗いてみると・・・!なんと!知る人ぞ知るタイの高僧・ロンポー・トーがおられました!小銭がたくさんお...
日本

神泉苑 弘法大師・空海と善女竜王

※ この記事は2010.5.5に書かれましたここ数年、5月3日の神泉苑祭の大般若会にお呼びいただいており、今年(2010)も出仕させていただきました。弘法大師・空海は824年、天皇陛下からの勅命で、この神泉苑の池畔にて雨乞いの祈祷をされまし...
Books

『名僧の書』目からウロコ。名僧の書は、実はこんなに面白い。

多分、書の解説書でここまでおもしろい本は他にないでしょう。書には性格があらわれるといいますが、一般にひろまっている名僧個人のイメージに流されず、その人が書き遺した文字そのものに対して見事な分析をされてます。奈良時代の怪僧・弓削道鏡(ゆげのど...
Books

『チベットの先生』ケツンサンポ・リンポチェの自伝

今日、『チベットの先生』を購入しました。私の根本ラマ(最も大切な師)・ケツンサンポ・リンポチェの自伝です。昨年(平成27年)に出版されたのに今まで手に取らなかったのは、何度も読み返した『知恵の遥かな頂』を文庫化しただけかと思っていたからです...