仏教・瞑想

仏教・瞑想

『無畏三蔵禅要』1 善無畏三蔵 一行禅師 敬賢和上 慧警禅師

善無畏三蔵(637-735)は、真言密教における伝持の第五祖であり、『大日経』を唐に伝え、弟子の一行禅師らと共に漢訳しました。『無畏三蔵禅要』は、善無畏三蔵が、嵩山(すうざん)会善寺の敬賢(660-723)に、戒と禅定について説かれた教えを...
真言宗

『天地麗気記』書き下し文+現代語訳+解説 まとめ

題名【書き下し文】天地麗気記(かみつかたしもつかたうるはしきいきとうりをきす)この巻の題名です。近世の版本などでは、本巻を巻首に置いているので、『天地麗気記』を麗気記全体の総題とすることもあります。神代七代・過去七仏・北斗七星【書き下し文】...
大和葛城宝山記

『大和葛城宝山記』書き下し文+解説 まとめ

大和葛城宝山記(やまとかつらぎほうざんき)は、両部神道を代表する書の一つであり、大和葛宝山記、大和葛木宝山記、葛城宝山記、神祇宝山記とも呼ばれます。奥書に“天平十七年辛酉四月一日”、とありますが、一般には鎌倉時代後期に成立したと考えられてい...
中臣祓訓解

『中臣祓訓解』まとめ 真言密蔵の本源、天神地祇の父母なり

『中臣祓訓解(なかとみのはらえくんげ)』は日本国が神国であると同時に仏国土であるという中世神道の立場から、「中臣祓(なかとみのはらえ)」を解説しています。中臣祓訓解夫れ和光垂迹の起り、国史家牒に載すと雖(いえど)も、猶(な)を遺(のこ)る所...
仏教・瞑想

幾何学曼荼羅(図絵曼荼羅)の成立要因についての一考察 瞑想 マンダラ ゾクチェン トゥカル

序論曼荼羅がどのように成立したのかという問いに対し、田中公明氏はその労作『曼荼羅イコノロジー』(註1)、並びに『両界曼荼羅の誕生』(註2)において実に豊富な資料を挙げ、極めて明快な解説をされている。(註1)曼荼羅イコノロジーその要旨は以下の...
チベットの瞑想法

ゾクチェン・トゥカルの法性の顕現と海水浴とアイソレーションタンク ※2019.9.15更新

チベット仏教ニンマ派のゾクチェンという教えに、トゥカルというとても魅力的な瞑想法があります。このトゥカルという瞑想法は技法としては極めてシンプルなのですが、まったくの無作為、まったくの無思考の状態で視界に様々な顕現が生じるというとてもユニー...
仏教・瞑想

明恵上人がすごい! 明恵上人の生涯1 誕生~文覚上人~人柄

明恵(みょうえ)上人(1173-1232)は、華厳宗中興の祖。法諱は高弁(こうべん)。栂尾(とがのお)上人。誕生明恵上人の父は平家の武士でした。良い子が欲しいと京都嵐山の法輪寺に祈願されました。すると夢に一人の童子があらわれ、「汝が請う所の...
仏教・瞑想

『阿字観』栂尾上人記 読み下し文 明恵上人の阿字観

栂尾上人=明恵上人阿字観 栂尾上人記夫れ菩提心と者即ち阿字観也。阿字観と者本不生の理也。本不生の理と者即ち諸佛の心地也。諸仏の心地と者一切衆生之色心の實相也。色心の實相と者我が一念の心也。一念の心と者不随は悪に善に着せざるの心也。方寸の胸中...
仏教・瞑想

ヒンドゥー教の三大神を生み出した観音菩薩

「『観音経』の三十三身とアヴァターラ」で記したように、ヒンドゥー教では、この宇宙はブラフマー(梵天)により創造され、ビシュヌ(那羅延天)が維持し、ビシュヌが維持しきれなくなった時シヴァが破壊し尽くし、再生すると説かれます。これを時間に置き換...
仏教・瞑想

『観音経』の三十三身とアヴァターラ ヒンドゥー教の三大神 シヴァ ビシュヌ ブラフマー

ヒンドゥー教における最高神とは、ブラフマー(梵天)、ビシュヌ(那羅延天)シヴァ(大自在天)の三神です。これらの三神はトリムルティー(三神一体)であり、本質的に同一であり、いずれの神もヒンドゥー教の最高神です。本質的に同一ということは三神は同...
仏教・瞑想

創造神だと誤解された梵天

この大宇宙は何らかの人格を持った存在によって意図的に作られたものではありません。宇宙それ自身の潜勢力によって形成されたのです。その潜勢力のことを仏教用語で業=カルマといいます。ではなぜヒンドゥー教では、梵天が世界を創ったことになっているので...
仏教・瞑想

瞑想によって体験される梵天の境地

ヒンドゥー教では、梵天が世界を創造したとされてます。また、世界を作り上げた梵天はこの宇宙の根本原質であるといいます。その根本原質を「ブラフマン(梵)」といい、また、個々の本質を「アートマン(我)」といいます。アートマンは本来、ブラフマンと同...
仏教・瞑想

真言密教の血脈と三身説 法身普賢 金剛薩埵

この記事は、真言密教の血脈のうち、大日如来から龍猛菩薩までの相承を三身説で説明することと、チベット仏教ニンマ派のゾクチェンの血脈にも少しだけ触れてます。真言密教は真言教主・大日如来から始まり、第二祖・金剛薩埵、第三祖・龍猛菩薩へと伝えられま...
真言宗

大黒天と血を好む神と金剛薩埵による浄化

大黒天も、仏教とともにインドからやって来られました。大黒天はインドの言葉で「マハーカーラ(大いなる暗黒)」「摩訶迦羅天(まかきゃらてん)」と音写します。日本の大黒天は満面の笑顔で福々しいですが、胎蔵界曼荼羅の大黒天のように本来は非常に禍々し...
仏教・瞑想

『即身成仏義』 『観智軌』を『金剛頂経』といえるのか?

弘法大師・空海の『即身成仏義』は多くの経典に三劫成仏が説かれているのに即身成仏を主張する論拠は何か?という問いかけから始まる。その問いに対し、大師は「二経一論八箇の証文」を挙げる。「二経」とは『金剛頂経』と『大日経』であり、一論とは『菩提心...