神道・神仏習合

『諸神本懐集』11 釈迦如来・薬師如来・弥勒菩薩・観音菩薩・勢至菩薩

初めての方は『諸神本懐集』1からどうぞ 『諸神本懐集』10のつづき そもそも、わが朝の神明の本地をたづぬれば、おほくは釈迦・弥陀・薬師・弥勒・観音・勢至・普賢・文殊・地蔵・龍樹等なり。 この諸仏菩薩、ことに弥陀を念ぜよとおしへ、ひとへに西方...
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『諸神本懐集』10 熊野権現の本地仏・阿弥陀如来としての御託宣

初めての方は『諸神本懐集』1からどうぞ 『諸神本懐集』9のつづき なかんづくに、聖徳太子二十七歳の御とき、黒駒に乗じて、三日三夜のあひだに、日本国を巡見したまひけるに、熊野にまふでて一夜通夜したまひけるとき、権現と太子とことばをまじへて、た...
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『諸神本懐集』9 園城寺(三井寺)の新羅明神

初めての方は『諸神本懐集』1からどうぞ 『諸神本懐集』8のつづき 園城寺(三井寺)の新羅明神 かの新羅の明神ときこゆるは、園城寺の鎮守なり。 園城寺(おんじょうじ・滋賀県大津市)は天台寺門宗の総本山で御本尊は弥勒菩薩。 通称は、三井寺(みい...
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『諸神本懐集』8 諸神の本懐をあかして仏道にいり、念仏を勤修すべきおもむきをしらしむ

初めての方は『諸神本懐集』1からどうぞ 『諸神本懐集』7のつづき 諸神の本懐をあかして仏道にいり、念仏を勤修すべきおもむきをしらしむ 第三に、諸神の本懐をあかして仏道にいり、念仏を勤修すべきおもむきをしらしむといふは、一切の神明、ほかには仏...
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『諸神本懐集』7 実社の邪神をあかして、承事のおもひをやむべきむねをすすむ

初めての方は『諸神本懐集』1からどうぞ 『諸神本懐集』6のつづき 実社の邪神をあかして、承事のおもひをやむべきむねをすすむ 第二に、実社の邪神をあかして、承事(しょうじ)のおもひをやむべきむねをすすむといふは、生霊・死霊等の神なり。 これは...
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『諸神本懐集』6 三嶋大社・箱根神社・八幡宮・日吉大社・八坂神社・稲荷大社・白山比咩神社・熱田神宮

初めての方は『諸神本懐集』1からどうぞ 『諸神本懐集』5のつづき 三嶋大社・箱根神社 二所三嶋(にしょみしま)の大明神といふは、大箱根は三所権現なり。 二所は、伊豆山と箱根。 三嶋は、伊豆国一宮・三嶋大社(静岡県三島市)。 大箱根は、箱根神...
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『諸神本懐集』5 熊野権現と本地仏

初めての方は『諸神本懐集』1からどうぞ 『諸神本懐集』4のつづき 熊野権現が熊野に鎮座するまで 熊野の権現といふは、もとは西天、摩訶陀国の大王、慈悲大賢王なり。 “西天”とは西天竺(インド西部)のことですが、現在のインド地図で見ると摩訶陀国...
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『諸神本懐集』4 タケミカヅチと鹿島神宮・春日大社・住吉大社・大原野神社・吉田神社

初めての方は『諸神本懐集』1からどうぞ 『諸神本懐集』3のつづき 鹿島神宮 鹿嶋の大明神は、本地十一面観音なり。 和光利物のかげあまねく、一天をてらし、利生済度のめぐみ、とおく四界にかうぶらしめたり。 このゆへに、たのみをかくるひとは、現当...
神道・神仏習合

『諸神本懐集』3 「国生み」と「岩戸隠れ」の異説

初めての方は『諸神本懐集』1からどうぞ 『諸神本懐集』2のつづき イザナギ=鹿島大明神・イザナミ=香取大明神 そもそも日本わが朝は、天神七代、地神五代、人王百代なり。 そのうち、天神の第七代おば、伊弉諾(イザナギ)・伊弉冉(イザナミ)とまふ...
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『諸神本懐集』2 権社の霊神をあかして、本地の利生をたうとぶべきこと

『諸神本懐集』1のつづき 第一には、権社の霊神をあかして、本地の利生をたうとぶべきこと  第一に、権社の霊神をあかして、本地の利生をたうとぶべきことをおしふといふは、和光同塵は結縁のはじめ、八相成道は利物のおはりなり。 これすなはち、権社と...
神道・神仏習合

『諸神本懐集』1 浄土真宗的な立場から記された神仏習合論

『諸神本懐集』の著者・存覚について 『諸神本懐集』は、浄土真宗の開祖である親鸞の玄孫(やしゃご)・存覚 (ぞんかく 1290-1373) が浄土真宗的立場から記した神仏習合論の代表的文献です。 「真宗的立場」としたのは、存覚の立場が「真宗の...
神仏

※加筆 牛頭観世音 牛頭天王でも、馬頭観音でもなく、牛頭観音

埼玉県川越市に牛頭観音さまがおられます。 ポストの横の小さな石碑が牛頭観音さまです。 こんな小さな牛頭観音様ですが、Google mapに掲載されてます。 住所はこちら → 埼玉県川越市大字下老袋102 牛頭天王や馬頭観音は数多いですが、牛...
神仏

釈尊入滅の異説。牛頭天王にとり憑かれた釈迦如来

釈迦如来が入滅されるときの様相は ブッダ最後の旅―大パリニッバーナ経 (岩波文庫)に詳しく記されています。 ところが、大パリニッバーナ経 には伝えられていないことが、『牛頭天王島渡り』に伝えられています。 『牛頭天王島渡り』は、奥三河(旧三...
大和葛城宝山記

『大和葛城宝山記』解説3 一言主神 役行者 ワカタケル 役優婆塞 神変大菩薩

はじめての方は『大和葛城宝山記』解説1からどうぞ 『大和葛城宝山記』解説2のつづき 【読み下し文】一言主神〈飛行夜叉神の所変、孔雀王と号するは是れ也。 一乗無二の法を守護するの故に、一言主尊と名づく。故に当処を一乗の峯と名づくる也。 惟(た...
大和葛城宝山記

『大和葛城宝山記』解説2 読み下し文 タカミムスビ イザナギ イザナミ アマテラス ニニギ 一言主神

『大和葛城宝山記』解説1 のつづき 【読み下し文】極天の祖神 高皇産霊皇帝〈此れを上帝と名づく。 是の高皇産霊尊は、極天の祖皇帝に坐します也。 故に皇王の祖師也〉 『日本書紀』では“高皇産霊尊(タカミムスビのみこと)、高木神(タカギノカミ)...
大和葛城宝山記

『大和葛城宝山記』解説1  読み下し文 行基菩薩 ビシュヌ

大和葛城宝山記(やまとかつらぎほうざんき)は、両部神道を代表する書の一つであり、大和葛宝山記、大和葛木宝山記、葛城宝山記、神祇宝山記とも呼ばれます。 奥書に“天平十七年辛酉四月一日”、とありますが、一般には鎌倉時代後期に成立したと考えられて...
神仏

羊妙見菩薩2 羊太夫 行基菩薩

羊妙見菩薩1 平将門と平良文を助けた羊妙見菩薩のつづき 謀反と星神 平将門と平良文の連合軍を救った羊妙見菩薩が出現した“上野国(こうずけのくに)群馬(くるま)郡”という場所は、現在の群馬県高崎市にあたり、そこに建立された“七星山息災寺”は、...
神仏

羊妙見菩薩1 平将門と平良文を助けた羊妙見菩薩

千葉氏に関する文書である『千学集抄(せんがくしゅうしょう)』に、“羊妙見菩薩”という珍しい尊名が登場します。 この『羊妙見菩薩』を調べていくと、興味深い事柄がずるずると引きずり出てきます。 妙見菩薩は、千葉氏の守護神です。 千葉周作(179...
大和葛城宝山記

『大和葛城宝山記』読み下し文

大和葛城宝山記   行基菩薩撰 神祇 蓋し聞く、天地の成意、水気変じて天地と為ると。十方の風至りて相対し、相触れて能く大水を持(たも)つ。水上に神聖(かみ)化生して、千の頭二千の手足有り。常住慈悲神王と名づけて、違細と為す。是の人神の臍の中...
神道・神仏習合

『二所大神宮麗気記』 読み下し文・現代語訳・解説 まとめ

「二所大神宮麗気記」は『麗気記』十八巻の冒頭です。 神変大菩薩(役小角)の説 【読み下し文】二所大神宮麗気記 蓋し以れば、去んじ白鳳年中に、金剛宝山に攀上りて、宝喜蔵王如来の三世常恒の説を聞けば 【現代語訳】二所大神宮麗気記 さて思いめぐら...