はじめての方は『無畏三蔵禅要』1からどうぞ 『無畏三蔵禅要』6のつづき 又行者の為めに一陀羅尼を授けて曰く。 唵薩婆尾堤娑嚩賀(おんさらはびていそわか) 持誦の法は、或は前後両箇の陀羅尼を意に随つて一箇を誦せ、並ぶべからず。 恐らくは心を興すに専らならず。 夫れ三昧に入らんと欲はんものは、初学の時に事に諸境を絶ち縁務を屛除し、独り一ら静處し、半跏にして坐し巳れば、須らく先づ、手印を作り護持すべし。 檀慧を以て並べ合はせ竪て、その戒忍方願は、右左を押して正相(あひ)叉ひ、二の背上に著け、その進力を合せ竪て、 ...